海自の特定秘密、ずさんな違法運用が常態化 民間に厳密さ求める裏で

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編集委員・土居貴輝
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 「適性評価をクリアした者のみが特定秘密を扱う」とする特定秘密保護の制度をめぐり、海上自衛隊の10隻以上の護衛艦で、ずさんな運用が常態化していた。特に厳密さを求められる安保の最前線での不祥事は、海自トップの酒井良・海上幕僚長の引責辞任に発展する見通しとなった。

 特定秘密保護法の制定は、安倍晋三政権時、外交・安全保障体制の強化の一環として、国家安全保障会議の設置とセットで進められた。北朝鮮や中国に関する情報をはじめ、日本は安全保障に関して、米国からの情報への依存度が高い。「米国との情報共有をさらに進める上で、米国に信用してもらえる仕掛けとして導入されたのが特定秘密保護制度だった」(防衛省関係者)

 防衛・外交・スパイ防止・テ…

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