英国で政権交代、信頼失った保守党「自滅」 問われる新首相の外交力

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ロンドン=藤原学思
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 4日に投開票があった英国の総選挙で、14年ぶりの政権交代が実現した。保守党選挙権が拡大された1832年以来、最低の議席数に終わった。圧勝した労働党は国内の立て直しに取り組むが、外交面では11月の米大統領選の行方も焦点になりそうだ。

 「労働党の勝利というより、保守党の敗北という方がずっと正しい」

 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのトニー・トラバース教授は5日、取材にそう指摘した。「経済もさほど成長しておらず、有権者が代え時だと腹を決めたのだろう」。トラス前首相やシャップス国防相、モーダント下院院内総務といった大物議員も落選した。

得票率でみえた、保守党の「自滅」

 英公共放送BBCのまとめに…

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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2024年7月6日9時38分 投稿
    【視点】

     こちらに素晴らしい解説記事が出ていましたね。  あえて付言すると、人種主義的な極右Reform党が14.3%取ったことは、特筆すべきかと思います。小選挙区制で議席数にはあまり換算されず、4つだけなのですが、ドイツのAfD並みの得票率で、こ

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    沢村亙
    (朝日新聞論説主幹代理=国際政治、社会)
    2024年7月5日22時32分 投稿
    【視点】

    スターマー氏がダウニング街10番地(首相官邸)の前で行��た就任演説の冒頭で、わずか数時間前に同じ場所で退任演説をしたスナク前首相をねぎらう場面が目を引いた。  「わが国で最初のアジア系英国人の首相として成した業績を過小評価してはなりません」

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