イランに改革派新大統領 米欧関係改善、保守派阻止…1票への思いは

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テヘラン=佐藤達弥 真野啓太
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 米国との対立が続いてきたイランに、両国の対話に前向きな姿勢をとる改革派の大統領が19年ぶりに誕生する。5日の大統領選決選投票で勝利したマスード・ペゼシュキアン氏(69)に有権者はどのような思いを託したのか。

 「私は米欧も含め、世界全体と交流できるイランがいい。イラン人が平和を求めていることを世界に示したくて、ペゼシュキアン氏に投票しました」。5日午前、首都テヘラン中心部のモスクに設けられた投票所。8歳の息子を連れた高校教師の女性ザフラさん(38)はこう声を弾ませた。

 女性に着用が義務づけられた布「ヒジャブ」を緩めにかぶり、前髪を出している。ザフラさんは続けた。「私の学校の女子生徒たちは、政府がヒジャブ着用圧力を強めることを心配している。ヒジャブ問題も、誰に投票するかを決める要素の一つでした」。ペゼシュキアン氏は選挙戦で、警察の着用取り締まりに反対する考えを示してきた。

 テヘランの主婦ギティさん(…

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この記事を書いた人
佐藤達弥
テヘラン支局長

イランを中心とした中東情勢+ロシア事情

真野啓太
国際報道部

戦争、災害、ナショナリズム、テクノロジー