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竹内 琢磨 (Takuma Takeuchi)
富士通株式会社 富士通研究所 研究本部 データ&セキュリティ研究所
2021年5月12日(水)
Hyperledger Cactus V0.4 の概要
と今後の開発方針
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
Hyperledger Tokyo Meetup on May 2021
自己紹介 (竹内 琢磨 / Takuma Takeuchi)
◼ 所属: 富士通株式会社 富士通研究所 研究本部
データ&セキュリティ研究所 ブロックチェーンエコノミーPJ
◼ 経歴
◼ 2013年 富士通株式会社 入社
◼ 2016年 ブロックチェーンの研究開発を開始
◼ 2019年 Hyperledger-Labs/Blockchain Integration Framework のMaintainer着任.
コード開発およびホワイトペーパー作成にて貢献
◼ 2020年 Hyperledger Cactus の Maintainer 着任.
コード開発およびプロジェクト運営にて貢献(2020年5月~現在)
◼ 実績
◼ 2016年 Best Idea and Use Case Award, Smart Contract Japan 2016 Blockchain
Hackathon
◼ 2017年 富士通プレスリリース「ブロックチェーン同士を安全につなげるセキュリティ技
術を開発(コネクションチェーン)」
• https://pr.fujitsu.com/jp/news/2017/11/15.html
◼ 2019年 コネクションチェーンを富士通研究所GitHub organization,Hyperledger-labs
に OSS公開
• 富士通研究所organization: https://github.com/FujitsuLaboratories
◼ 2020年 Hyperledgerにて新規プロジェクトを提案し,Hyperledger Cactus として正
式プロジェクト始動
◼ 2021年 Hyperledger Cactus V0.4 リリース
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
1
本発表の概要
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
2019年11月 2020年5月
Hyperledger-labs
にて活動開始
Hyperledger Cactus
正式プロジェクト
採択
2020年6月
Hyperledger Tokyo Meetup
2020年6月
『新プロジェクト Hyperledger
Cactus のご紹介』
2021年3月
Hyperledger Cactus
V0.4リリース
(動作テスト可能な
コードの公開)
◼ Cactus V0.4 では,Go-Ethereum, Hyperledger Fabric, Hyperledger
Sawtooth 等の6種類の���ロックチェーンへの接続機能(LedgerPlugin),
および3種類のサンプルアプリケーションを公開しました
◼ 本講演ではCactus V0.4 の概要およびサンプルアプリ利用方法を説明する
とともに,今後の開発方針について説明します
2
目次
1. Hyperledger Cactus 設立の経緯
2. Cactus V0.4 リリースの概要
3. Cactus V0.4 サンプルアプリの紹介
4. まとめ・今後の開発方針
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
3
1. Hyperledger Cactus 設立の経緯
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
4
複数事業者連携型サービスの実現に向けて
◼ ブロックチェーン(BC)ビジネスも集中から分散へ
◼ 単一業界で閉じずに,複数事業者連携サービスのニーズが増加すると予想
◼ 例えば,電力サービスと決済サービスの場合,電力には電力の市場が,
決済には決済の市場が存在します
◼ 各々の市場の形を崩さない形で,安全に繋ぐ技術が今後必要になると予想され
ます
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
決済サービス トークンサービス
車
チャージ
現金化 トークン化
償還
ステーブル
コインBC 自動車BC
チャージ
現金化
ステーブル
コインBC
電力
トークン化
償還
電力BC
5
複数事業者連携型サービスの実現に向けて
◼ ブロックチェーン(BC)ビジネスも集中から分散へ
◼ 単一業界で閉じずに,複数事業者連携サービスのニーズが増加すると予想
◼ 例えば,電力サービスと決済サービスの場合,電力には電力の市場が,
決済には決済の市場が存在します
◼ 各々の市場の形を崩さない形で,安全に繋ぐ技術が今後必要になると予想され
ます
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
決済サービス トークンサービス
車
チャージ
現金化 トークン化
償還
ステーブル
コインBC 自動車BC
チャージ
現金化
ステーブル
コインBC
電力
トークン化
償還
電力BC
既存の決済とトークンを
組合せて新規サービスを作りたい!
6
複数事業者連携型サービスの実現に向けて
◼ ブロックチェーン(BC)ビジネスも集中から分散へ
◼ 単一業界で閉じずに,複数事業者連携サービスのニーズが増加すると予想
◼ 例えば,電力サービスと決済サービスの場合,電力には電力の市場が,
決済には��済の市場が存在します
◼ 各々の市場の形を崩さない形で,安全に繋ぐ技術が今後必要になると予想され
ます
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
決済サービス トークンサービス
車
チャージ
現金化 トークン化
償還
連携
サービス
ステーブル
コインBC 自動車BC
チャージ
現金化
ステーブル
コインBC
電力
トークン化
償還
電力BC
安全な取引
を仲介
異なるブロックチェーン同士の連携技術が今後のビジネスの鍵になります
ブロックチェーン連携技術
7
ブロックチェーン連携技術における課題
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
決済サービス トークンサービス
車
チャージ
現金化 トークン化
償還
連携
サービス
ステーブル
コインBC 自動車BC
チャージ
現金化
ステーブル
コインBC
電力
トークン化
償還
電力BC
安全な取引
を仲介
課題1:
ブロックチェーンごとに
取引API仕様や取引確定タイミングなど
様々な相違点があるため,
多種多様なブロックチェーンへの拡張が困難
課題2:
連携先のブロックチェーンの
属するネットワークは異なるため,
対応するためには個々のSDKに合わせた
設定を開発者が行う必要があり,
対応が煩雑となる
ファイアウォール対応の
統一的な抽象化命令機能が必要
異なるブロックチェーン間の差分を
吸収する処理が必要
上記課題を乗り越えて開発者が容易に開発を進めるためのツールとして,
Hyperledger Cactus をプロジェクト化して開発を推進
8
Hyperledger Cactus の目的
◼ Hyperledger Cactus = 異なるブロックチェーン同士の統合基盤
◼ 異なるブロックチェーンで管理されるデジタル資産同士の取引を,
API呼び出しで実行可能
◼ 技術の特徴
◼ 異なるブロックチェーン間での取引が確定するタイミングなどの差分を吸収し,
必要な資産移転を実行
◼ OSS公開範囲
◼ 異なるブロックチェーンにおける資産同士の取引を行うための技術
(※V0.4にて開発済み)
◼ ソフトウェア開発者向けに複数のブロックチェーンを統合したサービス提供を
容易にするためのSDK
(※今後の開発で対応予定)
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
Cactus V0.4 では異なるブロックチェーンにおける資産同士の取引のための
基本機能を実装.今後はソフトウェア開発者向けSDKを中心に強化予定
9
Hyperledger Cactus の位置づけ
◼ Hyperledger Cactus は,異なるブロックチェーン間の安全な相互接続
で実現される統合型サービスの構築を容易にするライブラリ/ツール群を
開発するHyperledger公式プロジェクトであり,2020年5月から始動
◼ プロジェクト発起者はAccenture社と富士通の2社であり,現在は上記以
外の所属の開発者を含む30名程度がコミットされています
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
ブロックチェーン基盤を
使うためのツール
基盤/サービス開発用の部品 PJ化前の
Incubation
ブロックチェーン基盤
業界限定
全16個のHyperledger公式プロジェクト(2021年5月現在)の中で,
ブロックチェーン基盤を使うためのツールの1つに位置付けられています
10
Hyperledger Cactus のアーキテクチャ
◼ Cactus Node Server: ブロックチェーン統合サービスの実体となるサーバ
◼ Business Logic Plugin (BLP): アプリケーションのロジックを担当
◼ Validator Server: 各種ブロックチェーンへの「取引発行」「ブロック監
視」等の操作を実行
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
[Cactus Node Server]
[Business Logic
Plugin (BLP)]
[Validator Server]
Verifierにおいて,
Validatorとの双方向
通信を用いた,
ファイアウォール
対応の抽象化命令
機能を実現
Validatorにおいて,
異なるブロック
チェーン間の差分
を吸収する処理を
実現
Verifier, Validatorの処理により,ブロックチェーン連携における課題解決に対応
11
2. Cactus V0.4 リリースの概要
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
12
Hyperledger Cactus V0.4 のリリース概要
◼ Validator Server: 以下の6種類のブロックチェーン向けに提供
◼ Hyperledger Fabric: IBM等が開発する許可型ブロックチェーン
◼ Hyperledger Sawtooth: Intel等が開発する許可型または許可不要型のブロッ
クチェーン
◼ Go-Ethereum: GoベースのEthereumクライアント
◼ Hyperledger Besu: JavaベースのEthereumクライアント
◼ Quorum: Ethereumベースの許可型ブロックチェーン
◼ Corda: 金融機関が主導して開発されたブロックチェーン
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
[Validator Server]
BLPからの命令に応
じて,各種ブロッ
クチェーンに「取
引発行」「ブロッ
ク監視」を実行す
る部分
13
Hyperledger Cactus V0.4 のリリース概要
◼ Business Logic Plugin (BLP): 以下の3種類のサンプルロジックを提供
◼ car-trade: Ethereum-Fabric連携の自動車所有権のトレードアプリ
◼ electricity-trade: Sawtooth-Ethereum連携の電力自動決済アプリ
◼ supply-chain-app: Fabric-Besu-Quorum連携のサプライチェーンアプリ
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
[Business Logic
Plugin (BLP)]
アプリケーショ
ンのロジックを
担当する部分
14
Hyperledger Cactus V0.4 のリリース概要
◼ Cactus Node Server: 異なるブロックチェーンの資産移転に関わる基本機
能を開発
◼ Verifier: 同期型リクエストおよび非同期型リクエスト対応機能を開発
◼ Verifier Factory: 異なるValidatorに対応するためのVerifier初期化機能
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
[Cactus Node Server]
ブロックチェーン
統合サービスを提
供する実体となる
サーバ.
BLPとValidatorの連
絡を仲介する部分
である.
15
Hyperledger Cactus のリリースプラン
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
2020年5月
2021年3月
2021年夏~秋頃
(予定)
2021年冬~2022年春
(予定)
Hyperledger Cactus 正式プロジェクト始動
対応可能なブロックチェーンの種類,ビジネスロジックサンプルのパターン
等を強化した���えで V1 Release Candidate リリースを進めます
Hyperledger Cactus V0.4リリース
Hyperledger Cactus V1 Release Candidate リリース
Hyperledger Cactus V1 リリース
Validator Server: Hyperledger全ブロックチェーンへの対応を
順次進める
Business Logic Plugin: 連携するブロックチェーンのパターンを
増やしたうえでサンプルを提供予定
Cactus Node Server: ソフトウェア開発者向けSDKの強化
Validator Server: Hyperledger Fabric, Hyperledger Sawtooth,
Go-Ethereum, Quorum, Besu, Corda に対応
Business Logic Plugin: 3種類のビジネスロジックのサンプルを
提供
Cactus Node Server: 上記を実現する上で必要な機能一式を実装
商用レベルの品質・開発容易性が確保されたコードを提供
16
3. Cactus V0.4 サンプルアプリの紹介
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
17
Cactus V0.4 サンプルアプリ一覧
◼ car-trade:
◼ ユーザどうしで車の所有権を売買するカーシェア・
アプリケーション
◼ 車の所有権管理機能として Hyperledger Fabric の
チェーンコードを利用し,通貨の決済機能として
Ethereumのネイティブ通貨を利用します.両者の
ブロックチェーンとCactusが連携して動作します
◼ electricity-trade:
◼ デバ���スの充電量に応じてユーザの口座から自動で
決済が行われる電力自動決済アプリケーション
◼ デバイスの電力計測機能として Hyperledger
Sawtooth のキーバリュー管理の取引プロセッサを
利用し,通貨の決済機能としてEthereumのネイ
ティブ通貨を利用します
◼ supply-chain-app:
◼ サプライチェーンの輸送経路における承認履歴を管
理するワークフロー管理アプリケーション
◼ 輸送対象の各々の部品に応じて Hyperledger
Fabric, Besu, Quorumで記録を管理します
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
種々のブロックチェーンの連携パターンに応じた
ビジネスロジックサンプルを提供
car-trade
electricity-trade
18
Cactus V0.4 サンプルアプリ一覧
◼ car-trade:
◼ ユーザどうしで車の所有権を売買するカーシェア・
アプリケーション
◼ 車の所有権管理機能として Hyperledger Fabric の
チェーンコードを利用し,通貨の決済機能として
Ethereumのネイティブ通貨を利用します.両者の
ブロックチェーンとCactusが連携して動作します
◼ electricity-trade:
◼ デバイスの充電量に応じてユーザの口座から自動で
決済が行われる電力自動決済アプリケーション
◼ デバイスの電力計測機能として Hyperledger
Sawtooth のキーバリュー管理の取引プロセッサを
利用し,通貨の決済機能としてEthereumのネイ
ティブ通貨を利用します
◼ supply-chain-app:
◼ サプライチェーンの輸送経路における承認履歴を管
理するワークフロー管理アプリケーション
◼ 輸送対象の各々の部品に応じて Hyperledger
Fabric, Besu, Quorumで記録を管理します
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
種々のブロックチェーンの連携パターンに応じた
ビジネスロジックサンプルを提供
car-trade
electricity-trade
今回の講演ではこのアプリを紹介します
19
car-tradeにおける車の所有権移転の流れ
◼ ユーザどうしで車の所有権を売買するカーシェア・アプリケーション
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
通貨資産と物の所有権資産を同時に行うサンプルロジックの1つ
Step 2.
Ethereum上で
車の購入代金を
預託口座に移譲
Step 3.
Fabric上で
車の所有権を移転
Step 4.
Ethereum上で
車の購入代金を
売り手の口座に決済
Ethereumネットワーク
(ETH通貨を利用)
Fabricネットワーク
(fabcarチェーンコードを
利用)
Step 1.
買い手ユーザはCactusに
対して,
売り手ユーザの車の
所有権買取をリクエスト
20
car-tradeにおける異常系の対処
◼ ユーザどうしで車の所有権を売買するカーシェア・アプリケーション
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
正常系だけでなく異常系の処理も含めて柔軟なロジック実装が可能
Step 1.
買い手ユーザはCactusに
対して,
売り手ユーザの車の
所有権買取をリクエスト
Step 2.
Ethereum上で
車の購入代金を
預託口座に移譲
Step 3a.
Fabric上で
車の所有権を移転
Step 2’.
Ethereum上で
車の購入代金を
買い手に返却
Ethereumネットワーク
(ETH通貨を利用)
Fabricネットワーク
(fabcarチェーンコードを
利用)
車が故障しており,
所有者移転が中断された場合
21
car-tradeのデモ実演
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
◼ ケース1(正常系の実行): 5000円で車の一時利用権を購入申請し,
正常に買い取りを実施する���合
◼ ケース2(異常系の対処): 500ドルで車の一時利用権の購入申請したが,
車の故障により取引が中断された場合
car-tradeを含む3種類のサンプルアプリにより,Cactusの動作テストが可能
※Cactus V0.4 では
CUI版のみ実行可能
日本円ステーブルコイン
ブロックチェーン
(プライベートEthereum)
米ドルステーブルコイン
ブロックチェーン
(プライベートEthereum)
車の所有権管理
ブロックチェーン
(Hyperledger Fabric)
買い手ユーザのウォレット
22
サンプルアプリの実行方法
◼ Cactus V0.4.1 トップページ
https://github.com/hyperledger/cactus/tree/v0.4.1
からリンクされている下記のチュートリアルに沿って car-trade等のサン
プルアプリを実行できます
◼ Cactus car-tradeチュートリアル:
https://github.com/hyperledger/cactus/blob/v0.4.1/examples/cartrade/README.md
◼ Cactus electricity-tradeチュートリアル:
https://github.com/hyperledger/cactus/blob/v0.4.1/examples/electricity-trade/README.md
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
こちらにチュートリアルの
リンクが記載されています
23
サンプルアプリの実行環境
◼ Linux実機 or 仮想マシン(Ubuntu, CentOS)1台あれば実行できます
◼ たとえばお手元のマシンにdocker等の仮想マシンを入れていただき,
Cactus GitHub https://github.com/hyperledger/cactus/tree/v0.4.1 から
コードをダウンロードいただければ実行できます
◼ 構成例1:
◼ 構成例2:
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
パソコン(Windows,Mac等)
docker等でLinux仮想マシン(Ubuntu, CentOS) を構築し,
Cactus GitHub からソースをダウンロードして実行可能
パソコン
Cactus GitHub から
ソースをダウンロードして実行可能
Linuxサーバ(Ubuntu, CentOS)
操作
操作 リモート接続
24
4. まとめと今後の進め方
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
25
まとめと今後の開発方針
◼ まとめ
◼ Hyperledger Cactus は,多種ブロックチェーン接続・企業ネットワークとの親
和性を備えた,ビジネスサービス向けブロックチェーン統合基盤です
◼ Cactus Version 0.4 では,Hyperledger Fabric, Ethereum, Hyperledger
Sawtooth等の6種類のブロックチェーン接続機能,および車の所有権売買やデ
バイスの通貨変換などの3種類のビジネスロジックサンプルを公開しました
◼ 今後の開発方針
◼ Hyperledgerの全てのブロックチェーン基盤に対応すべく,Validator Server
の種類を増強予定です
◼ 種々のブロックチェーンの連携パターンをより増やしたうえで,ソフトウェア
開発者向けSDKも提供予定です
◼ 以上の実装を備えて2021年夏~秋頃に Version 1 Release Candidate リリー
スを目指します
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
26
今日の参加者へのメッセージ
◼ Linux実機 or 仮想マシン(Ubuntu, CentOS)があれば実行できます
◼ たとえばお手元のマシンにdocker等の仮想マシンを入れていただき,
Cactus GitHub https://github.com/hyperledger/cactus/tree/v0.4.1 から
コードをダウンロードいただければ実行できます
◼ 経験豊富なエンジニアであれば,チュートリアルに沿って実行いただけれ
ば数時間~半日程度でサンプルアプリを実行可能です
◼ Cactus car-tradeチュートリアル:
https://github.com/hyperledger/cactus/blob/v0.4.1/examples/cartrade/
README.md
◼ Cactus electricity-tradeチュートリアル:
https://github.com/hyperledger/cactus/blob/v0.4.1/examples/electricity-
trade/README.md
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
Cactus V0.4 を用いて,ぜひともCactusを使ってみてください!
◼ もしご興味のある方は,次ページの竹内の連絡先(メール,LinkedIn)ま
でご連絡いただけませんか?
Cactusを用いたブロックチェーン連携サービスの実証など,
一緒に新しいことをやりませんか?
27
連絡先(竹内)
◼ メール:
◼ LinkedIn:
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
LinkedIn (竹内)
ご連絡お待ちしております!
28
参考:Hyperledger Cactus コミュニティ情報
◼ Cactus GitHub:
◼ https://github.com/hyperledger/cactus
◼ Cactusのコード開発用レポジトリ
◼ Cactus WhitePaper:
◼ https://github.com/hyperledger/cactus/blob/
master/whitepaper/whitepaper.md
◼ Cactusの技術詳細を記したホワイトペーパー
◼ Cactus RocketChat:
◼ https://chat.hyperledger.org/channel/cactus
◼ Cactusについて開発者に質問したい人向けのSNS
◼ Cactusメーリングリスト:
◼ https://lists.hyperledger.org/g/cactus
◼ Cactusの最新情報をウォッチしたい方向けのメー
リングリスト (cactus@lists.hyperledger.org)
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED
29
Copyright 2021 FUJITSU LIMITED

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Hyperledger Cactus V0.4 リリースの概要と今後の開発方針

  • 1. 竹内 琢磨 (Takuma Takeuchi) 富士通株式会社 富士通研究所 研究本部 データ&セキュリティ研究所 2021年5月12日(水) Hyperledger Cactus V0.4 の概要 と今後の開発方針 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED Hyperledger Tokyo Meetup on May 2021
  • 2. 自己紹介 (竹内 琢磨 / Takuma Takeuchi) ◼ 所属: 富士通株式会社 富士通研究所 研究本部 データ&セキュリティ研究所 ブロックチェーンエコノミーPJ ◼ 経歴 ◼ 2013年 富士通株式会社 入社 ◼ 2016年 ブロックチェーンの研究開発を開始 ◼ 2019年 Hyperledger-Labs/Blockchain Integration Framework のMaintainer着任. コード開発およびホワイトペーパー作成にて貢献 ◼ 2020年 Hyperledger Cactus の Maintainer 着任. コード開発およびプロジェクト運営にて貢献(2020年5月~現在) ◼ 実績 ◼ 2016年 Best Idea and Use Case Award, Smart Contract Japan 2016 Blockchain Hackathon ◼ 2017年 富士通プレスリリース「ブロックチェーン同士を安全につなげるセキュリティ技 術を開発(コネクションチェーン)」 • https://pr.fujitsu.com/jp/news/2017/11/15.html ◼ 2019年 コネクションチェーンを富士通研究所GitHub organization,Hyperledger-labs に OSS公開 • 富士通研究所organization: https://github.com/FujitsuLaboratories ◼ 2020年 Hyperledgerにて新規プロジェクトを提案し,Hyperledger Cactus として正 式プロジェクト始動 ◼ 2021年 Hyperledger Cactus V0.4 リリース Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 1
  • 3. 本発表の概要 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 2019年11月 2020年5月 Hyperledger-labs にて活動開始 Hyperledger Cactus 正式プロジェクト 採択 2020年6月 Hyperledger Tokyo Meetup 2020年6月 『新プロジェクト Hyperledger Cactus のご紹介』 2021年3月 Hyperledger Cactus V0.4リリース (動作テスト可能な コードの公開) ◼ Cactus V0.4 では,Go-Ethereum, Hyperledger Fabric, Hyperledger Sawtooth 等の6種類のブロックチェーンへの接続機能(LedgerPlugin), および3種類のサンプルアプリケーションを公開しました ◼ 本講演ではCactus V0.4 の概要およびサンプルアプリ利用方法を説明する とともに,今後の開発方針について説明します 2
  • 4. 目次 1. Hyperledger Cactus 設立の経緯 2. Cactus V0.4 リリースの概要 3. Cactus V0.4 サンプルアプリの紹介 4. まとめ・今後の開発方針 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 3
  • 5. 1. Hyperledger Cactus 設立の経緯 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 4
  • 6. 複数事業者連携型サービスの実現に向けて ◼ ブロックチェーン(BC)ビジネスも集中から分散へ ◼ 単一業界で閉じずに,複数事業者連携サービスのニーズが増加すると予想 ◼ 例えば,電力サービスと決済サービスの場合,電力には電力の市場が, 決済には決済の市場が存在します ◼ 各々の市場の形を崩さない形で,安全に繋ぐ技術が今後必要になると予想され ます Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 決済サービス トークンサービス 車 チャージ 現金化 トークン化 償還 ステーブル コインBC 自動車BC チャージ 現金化 ステーブル コインBC 電力 トークン化 償還 電力BC 5
  • 7. 複数事業者連携型サービスの実現に向けて ◼ ブロックチェーン(BC)ビジネスも集中から分散へ ◼ 単一業界で閉じずに,複数事業者連携サービスのニーズが増加すると予想 ◼ 例えば,電力サービスと決済サービスの場合,電力には電力の市場が, 決済には決済の市場が存在します ◼ 各々の市場の形を崩さない形で,安全に繋ぐ技術が今後必要になると予想され ます Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 決済サービス トークンサービス 車 チャージ 現金化 トークン化 償還 ステーブル コインBC 自動車BC チャージ 現金化 ステーブル コインBC 電力 トークン化 償還 電力BC 既存の決済とトークンを 組合せて新規サービスを作りたい! 6
  • 8. 複数事業者連携型サービスの実現に向けて ◼ ブロックチェーン(BC)ビジネスも集中から分散へ ◼ 単一業界で閉じずに,複数事業者連携サービスのニーズが増加すると予想 ◼ 例えば,電力サービスと決済サービスの場合,電力には電力の市場が, 決済には決済の市場が存在します ◼ 各々の市場の形を崩さない形で,安全に繋ぐ技術が今後必要になると予想され ます Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 決済サービス トークンサービス 車 チャージ 現金化 トークン化 償還 連携 サービス ステーブル コインBC 自動車BC チャージ 現金化 ステーブル コインBC 電力 トークン化 償還 電力BC 安全な取引 を仲介 異なるブロックチェーン同士の連携技術が今後のビジネスの鍵になります ブロックチェーン連携技術 7
  • 9. ブロックチェーン連携技術における課題 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 決済サービス トークンサービス 車 チャージ 現金化 トークン化 償還 連携 サービス ステーブル コインBC 自動車BC チャージ 現金化 ステーブル コインBC 電力 トークン化 償還 電力BC 安全な取引 を仲介 課題1: ブロックチェーンごとに 取引API仕様や取引確定タイミングなど 様々な相違点があるため, 多種多様なブロックチェーンへの拡張が困難 課題2: 連携先のブロックチェーンの 属するネットワークは異なるため, 対応するためには個々のSDKに合わせた 設定を開発者が行う必要があり, 対応が煩雑となる ファイアウォール対応の 統一的な抽象化命令機能が必要 異なるブロックチェーン間の差分を 吸収する処理が必要 上記課題を乗り越えて開発者が容易に開発を進めるためのツールとして, Hyperledger Cactus をプロジェクト化して開発を推進 8
  • 10. Hyperledger Cactus の目的 ◼ Hyperledger Cactus = 異なるブロックチェーン同士の統合基盤 ◼ 異なるブロックチェーンで管理されるデジタル資産同士の取引を, API呼び出しで実行可能 ◼ 技術の特徴 ◼ 異なるブロックチェーン間での取引が確定するタイミングなどの差分を吸収し, 必要な資産移転を実行 ◼ OSS公開範囲 ◼ 異なるブロックチェーンにおける資産同士の取引を行うための技術 (※V0.4にて開発済み) ◼ ソフトウェア開発者向けに複数のブロックチェーンを統合したサービス提供を 容易にするためのSDK (※今後の開発で対応予定) Copyright 2021 FUJITSU LIMITED Cactus V0.4 では異なるブロックチェーンにおける資産同士の取引のための 基本機能を実装.今後はソフトウェア開発者向けSDKを中心に強化予定 9
  • 11. Hyperledger Cactus の位置づけ ◼ Hyperledger Cactus は,異なるブロックチェーン間の安全な相互接続 で実現される統合型サービスの構築を容易にするライブラリ/ツール群を 開発するHyperledger公式プロジェクトであり,2020年5月から始動 ◼ プロジェクト発起者はAccenture社と富士通の2社であり,現在は上記以 外の所属の開発者を含む30名程度がコミットされています Copyright 2021 FUJITSU LIMITED ブロックチェーン基盤を 使うためのツール 基盤/サービス開発用の部品 PJ化前の Incubation ブロックチェーン基盤 業界限定 全16個のHyperledger公式プロジェクト(2021年5月現在)の中で, ブロックチェーン基盤を使うためのツールの1つに位置付けられています 10
  • 12. Hyperledger Cactus のアーキテクチャ ◼ Cactus Node Server: ブロックチェーン統合サービスの実体となるサーバ ◼ Business Logic Plugin (BLP): アプリケーションのロジックを担当 ◼ Validator Server: 各種ブロックチェーンへの「取引発行」「ブロック監 視」等の操作を実行 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED [Cactus Node Server] [Business Logic Plugin (BLP)] [Validator Server] Verifierにおいて, Validatorとの双方向 通信を用いた, ファイアウォール 対応の抽象化命令 機能を実現 Validatorにおいて, 異なるブロック チェーン間の差分 を吸収する処理を 実現 Verifier, Validatorの処理により,ブロックチェーン連携における課題解決に対応 11
  • 13. 2. Cactus V0.4 リリースの概要 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 12
  • 14. Hyperledger Cactus V0.4 のリリース概要 ◼ Validator Server: 以下の6種類のブロックチェーン向けに提供 ◼ Hyperledger Fabric: IBM等が開発する許可型ブロックチェーン ◼ Hyperledger Sawtooth: Intel等が開発する許可型または許可不要型のブロッ クチェーン ◼ Go-Ethereum: GoベースのEthereumクライアント ◼ Hyperledger Besu: JavaベースのEthereumクライアント ◼ Quorum: Ethereumベースの許可型ブロックチェーン ◼ Corda: 金融機関が主導して開発されたブロックチェーン Copyright 2021 FUJITSU LIMITED [Validator Server] BLPからの命令に応 じて,各種ブロッ クチェーンに「取 引発行」「ブロッ ク監視」を実行す る部分 13
  • 15. Hyperledger Cactus V0.4 のリリース概要 ◼ Business Logic Plugin (BLP): 以下の3種類のサンプルロジックを提供 ◼ car-trade: Ethereum-Fabric連携の自動車所有権のトレードアプリ ◼ electricity-trade: Sawtooth-Ethereum連携の電力自動決済アプリ ◼ supply-chain-app: Fabric-Besu-Quorum連携のサプライチェーンアプリ Copyright 2021 FUJITSU LIMITED [Business Logic Plugin (BLP)] アプリケーショ ンのロジックを 担当する部分 14
  • 16. Hyperledger Cactus V0.4 のリリース概要 ◼ Cactus Node Server: 異なるブロックチェーンの資産移転に関わる基本機 能を開発 ◼ Verifier: 同期型リクエストおよび非同期型リクエスト対応機能を開発 ◼ Verifier Factory: 異なるValidatorに対応するためのVerifier初期化機能 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED [Cactus Node Server] ブロックチェーン 統合サービスを提 供する実体となる サーバ. BLPとValidatorの連 絡を仲��する部分 である. 15
  • 17. Hyperledger Cactus のリリースプラン Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 2020年5月 2021年3月 2021年夏~秋頃 (予定) 2021年冬~2022年春 (予定) Hyperledger Cactus 正式プロジェクト始動 対応可能なブロックチェーンの種類,ビジネスロジックサンプルのパターン 等を強化したうえで V1 Release Candidate リリースを進めます Hyperledger Cactus V0.4リリース Hyperledger Cactus V1 Release Candidate リリース Hyperledger Cactus V1 リリース Validator Server: Hyperledger全ブロックチェーンへの対応を 順次進める Business Logic Plugin: 連携するブロックチェーンのパターンを 増やしたうえでサンプルを提供予定 Cactus Node Server: ソフトウェア開発者向けSDKの強化 Validator Server: Hyperledger Fabric, Hyperledger Sawtooth, Go-Ethereum, Quorum, Besu, Corda に対応 Business Logic Plugin: 3種類のビジネスロジックのサンプルを 提供 Cactus Node Server: 上記を実現する上で必要な機能一式を実装 商用レベルの品質・開発容易性が確保されたコードを提供 16
  • 18. 3. Cactus V0.4 サンプルアプリの紹介 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 17
  • 19. Cactus V0.4 サンプルアプリ一覧 ◼ car-trade: ◼ ユーザどうしで車の所有権を売買するカーシェア・ アプリケーション ◼ 車の所有権管理機能として Hyperledger Fabric の チェーンコードを利用し,通貨の決済機能として Ethereumのネイティブ通貨を利用します.両者の ブロックチェーンとCactusが連携して動作します ◼ electricity-trade: ◼ デバイスの充電量に応じてユーザの口座から自動で 決済が行われる電力自動決済アプリケーション ◼ デバイスの電力計測機能として Hyperledger Sawtooth のキーバリュー管理の取引プロセッサを 利用し,通貨の決済機能としてEthereumのネイ ティブ通貨を利用します ◼ supply-chain-app: ◼ サプライチェーンの輸送経路における承認履歴を管 理するワークフロー管理アプリケーション ◼ 輸送対象の各々の部品に応じて Hyperledger Fabric, Besu, Quorumで記録を管理します Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 種々のブロックチェーンの連携パターンに応じた ビジネスロジックサンプルを提供 car-trade electricity-trade 18
  • 20. Cactus V0.4 サンプルアプリ一覧 ◼ car-trade: ◼ ユーザどうしで車の所有権を売買するカーシェア・ アプリケーション ◼ 車の所有権管理機能として Hyperledger Fabric の チェーンコードを利用し,通貨の決済機能として Ethereumのネイティブ通貨を利用します.両者の ブロックチェーンとCactusが連携して動作します ◼ electricity-trade: ◼ デバイスの充電量に応じてユーザの口座から自動で 決済が行われる電力自動決済アプリケーション ◼ デバイスの電力計測機能として Hyperledger Sawtooth のキーバリュー管理の取引プロセッサを 利用し,通貨の決済機能としてEthereumのネイ ティブ通貨を利用します ◼ supply-chain-app: ◼ サプライチェーンの輸送経路における承認履歴を管 理するワークフロー管理アプリケーション ◼ 輸送対象の各々の部品に応じて Hyperledger Fabric, Besu, Quorumで記録を管理します Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 種々のブロックチェーンの連携パターンに応じた ビジネスロジックサンプルを提供 car-trade electricity-trade 今回の講演ではこのアプリを紹介します 19
  • 21. car-tradeにおける車の所有権移転の流れ ◼ ユーザどうしで車の所有権を売買するカーシェア・アプリケーション Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 通貨資産と物の所有権資産を同時に行うサンプルロジックの1つ Step 2. Ethereum上で 車の購入代金を 預託口座に移譲 Step 3. Fabric上で 車の所有権を移転 Step 4. Ethereum上で 車の購入代金を 売り手の口座に決済 Ethereumネットワーク (ETH通貨を利用) Fabricネットワーク (fabcarチェーンコードを 利用) Step 1. 買い手ユーザはCactusに 対して, 売り手ユーザの車の 所有権買取をリクエスト 20
  • 22. car-tradeにおける異常系の対処 ◼ ユーザどうしで車の所有権を売買するカーシェア・アプリケーション Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 正常系だけでなく異常系の処理も含めて柔軟なロジック実装が可能 Step 1. 買い手ユーザはCactusに 対して, 売り手ユーザの車の 所有権買取をリクエスト Step 2. Ethereum上で 車の購入代金を 預託口座に移譲 Step 3a. Fabric上で 車の所有権を移転 Step 2’. Ethereum上で 車の購入代金を 買い手に返却 Ethereumネットワーク (ETH通貨を利用) Fabricネットワーク (fabcarチェーンコードを 利用) 車が故障しており, 所有者移転が中断された場合 21
  • 23. car-tradeのデモ実演 Copyright 2021 FUJITSU LIMITED ◼ ケース1(正常系の実行): 5000円で車の一時利用権を購入申請し, 正常に買い取りを実施する場合 ◼ ケース2(異常系の対処): 500ドルで車の一時利用権の購入申請したが, 車の故障により取引が中断された場合 car-tradeを含む3種類のサンプルアプリにより,Cactusの動作テストが可能 ※Cactus V0.4 では CUI版のみ実行可能 日本円ステーブルコイン ブロックチェーン (プライベートEthereum) 米ドルステーブルコイン ブロックチェーン (プライベートEthereum) 車の所有権管理 ブロックチェーン (Hyperledger Fabric) 買い手ユーザのウォレット 22
  • 24. サンプルアプリの実行方法 ◼ Cactus V0.4.1 トップページ https://github.com/hyperledger/cactus/tree/v0.4.1 からリンクされている下記のチュートリアルに沿って car-trade等のサン プルアプリを実行できます ◼ Cactus car-tradeチュートリアル: https://github.com/hyperledger/cactus/blob/v0.4.1/examples/cartrade/README.md ◼ Cactus electricity-tradeチュートリアル: https://github.com/hyperledger/cactus/blob/v0.4.1/examples/electricity-trade/README.md Copyright 2021 FUJITSU LIMITED こちらにチュートリアルの リンクが記載されています 23
  • 25. サンプルアプリの実行環境 ◼ Linux実機 or 仮想マシン(Ubuntu, CentOS)1台あれば実行できます ◼ たとえばお手元のマシンにdocker等の仮想マシンを入れていただき, Cactus GitHub https://github.com/hyperledger/cactus/tree/v0.4.1 から コードをダウンロードいただければ実行できます ◼ 構成例1: ◼ 構成例2: Copyright 2021 FUJITSU LIMITED パソコン(Windows,Mac等) docker等でLinux仮想マシン(Ubuntu, CentOS) を構築し, Cactus GitHub からソースをダウンロードして実行可能 パソコン Cactus GitHub から ソースをダウンロードして実行可能 Linuxサーバ(Ubuntu, CentOS) 操作 操作 リモート接続 24
  • 27. まとめと今後の開発方針 ◼ まとめ ◼ Hyperledger Cactus は,多種ブロックチェーン接続・企業ネットワークとの親 和性を備えた,ビジネスサービス向けブロックチェーン統合基盤です ◼ Cactus Version 0.4 では,Hyperledger Fabric, Ethereum, Hyperledger Sawtooth等の6種類のブロックチェーン接続機能,および車の所有権売買やデ バイスの通貨変換などの3種類のビジネスロジックサンプルを公開しました ◼ 今後の開発方針 ◼ Hyperledgerの全てのブロックチェーン基盤に対応すべく,Validator Server の種類を増強予定です ◼ 種々のブロックチェーンの連携パターンをより増やしたうえで,ソフトウェア 開発者向けSDKも提供予定です ◼ 以上の実装を備えて2021年夏~秋頃に Version 1 Release Candidate リリー スを目指します Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 26
  • 28. 今日の参加者へのメッセージ ◼ Linux実機 or 仮想マシン(Ubuntu, CentOS)があれば実行できます ◼ たとえばお手元のマシンにdocker等の仮想マシンを入れていただき, Cactus GitHub https://github.com/hyperledger/cactus/tree/v0.4.1 から コードをダウンロードいただければ実行できます ◼ 経験豊富なエンジニアであれば,チュートリアルに沿って実行いただけれ ば数時間~半日程度でサンプルアプリを実行可能です ◼ Cactus car-tradeチュートリアル: https://github.com/hyperledger/cactus/blob/v0.4.1/examples/cartrade/ README.md ◼ Cactus electricity-tradeチュートリアル: https://github.com/hyperledger/cactus/blob/v0.4.1/examples/electricity- trade/README.md Copyright 2021 FUJITSU LIMITED Cactus V0.4 を用いて,ぜひともCactusを使ってみてください! ◼ もしご興味のある方は,次ページの竹内の連絡先(メール,LinkedIn)ま でご連絡いただけませんか? Cactusを用いたブロックチェーン連携サービスの実証など, 一緒に新しいことをやりませんか? 27
  • 29. 連絡先(竹内) ◼ メール: ◼ LinkedIn: Copyright 2021 FUJITSU LIMITED LinkedIn (竹内) ご連絡お待ちしております! 28
  • 30. 参考:Hyperledger Cactus コミュニティ情報 ◼ Cactus GitHub: ◼ https://github.com/hyperledger/cactus ◼ Cactusのコード開発用レポジトリ ◼ Cactus WhitePaper: ◼ https://github.com/hyperledger/cactus/blob/ master/whitepaper/whitepaper.md ◼ Cactusの技術詳細を記したホワイトペーパー ◼ Cactus RocketChat: ◼ https://chat.hyperledger.org/channel/cactus ◼ Cactusについて開発者に質問したい人向けのSNS ◼ Cactusメーリングリスト: ◼ https://lists.hyperledger.org/g/cactus ◼ Cactusの最新情報をウォッチしたい方向けのメー リングリスト (cactus@lists.hyperledger.org) Copyright 2021 FUJITSU LIMITED 29