南丹市がメルカリで不用備品を販売
京都府南丹市が8日から、フリーマーケットアプリ「メルカリ」で、不用になった市の備品を売り始めた。府内の自治体では初めて。再利用による資源の循環をめざすとともに、収益を市の財源にあてる「一石二鳥」の取り組みだ。
この日出品されたものには、コロナワクチンの保管に用いた超低温冷凍庫(出品価格8万円)、パソコン教室で使っていたOAデスク(4千円)、VHSビデオの「まんが世界昔ばなし」など28本セット(1400円)のほか、歯の磨き方を教える際などに使う歯の模型と歯ブラシのセット(千円)や折りたたみ譜面台(千円)といった変わり種も。いずれも現地引き取りが条件で、随時、出品を増やしていく考えだ。
市健幸まちづくり課によると、販売は事業者向け出店サービス「メルカリShops」を活用。通常出品とは異なり、価格交渉はできないという。メルカリへの手数料を差し引いた額が市の収入になる。
開店後あっという間に、3台出品した超低温冷凍庫はすべて売れた。南丹市の担当者は「予想以上に早く売れて驚いた」と手応えを感じている。
メルカリによると、メルカリShopsを利用した自治体の不用備品の販売は2021年11月に岩手県山田町で始まり、8日現在で全国38自治体に広がっているという。(日比野容子)
- 日比野容子
- 京都総局
- 専門・関心分野
- オーバーツーリズム、歴史文化、医療・介護、クラシック音楽、スキー、料理、欧州事情など