毒蛇ヤマカガシにかまれる被害、全国で続発 出血止まらない重症例も

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田村建二
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 毒蛇のヤマカガシに人がかまれる事例が、6月の後半から7月はじめにかけて全国で相次いでいる。中には重症に陥り、生命が危ぶまれたケースも。専門家は、かまれた場合は症状がなくてもできるだけ安静を保ち、早めに医療機関を受診することをすすめる。

 6月27日、岐阜県郡上市に住む50代の女性が、自宅の庭で、飼いネコが蛇を口にくわえているのに気付いた。女性は蛇を振り払おうとして、その際に右腕をかまれた。ネコは無事だった。

 女性はその日、そのまま様子をみていたが、かまれた場所からの出血が止まらず、28日に近くの病院を受診。さらに同県関市にある3次救急を担う病院に運ばれた。

 血液を調べたところ、フィブリノーゲンという成分の値が測定できなくなるなど、出血を止める機能が失われていることが判明。症状から、ヤマカガシの毒によることが疑われた。

危険な状態、「血清療法」で治療

 血液の凝固能が落ちたことによる手足の内出血もみられ、危険な状態だった。過去には、脳出血を起こすなどして死亡したケースもある。同日午後、岐阜大学病院に救急車で搬送された。

 同病院高度救命救急センター

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この記事を書いた人
田村建二
科学みらい部
専門・関心分野
医療、生命科学