ウナギ稚魚の人工飼育、水産庁「商業化に道筋」 完全養殖のコスト減

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加藤裕則
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 水産庁は4日、ニホンウナギの「完全養殖」の技術などを活用した研究成果を発表した。卵を孵化(ふか)させて稚魚のシラスウナギにする取り組みで、一定の生産が可能になったとして、水産庁は「商業化の道筋が見えてきた」と評価。2050年度までに、養鰻(ようまん)業者に供給するすべてのシラスウナギを人工飼育にすることをめざす。

 国内で流通するウナギのほとんどは養殖だが、もとになるシラスウナギの漁獲量は年々減少し、年によっては半分以上を輸入に頼る。このため水産庁は1990年代から、シラスウナギを育てる技術開発に取り組み、2002年に世界で初めて成功した。

 4日の発表によると、年間4万~5万匹のシラスウナギの生産が可能になったという。国内でのウナギの消費量は年約1億匹とされ、水産庁の担当者は「実用化まで、あとひと頑張り」という。

 コスト削減も進んだ。水産庁…

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