突然終わった反抗期 きっかけはシャンプー、あふれ出したありがとう

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若松真平
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 「夕方5時のチャイムが鳴ったら帰ってきなさい」

 石松果林(かりん)さん(19)は幼い頃、母からそう言われていた。

 当時は「親が言うことは絶対正しい」と思っていた。

 友達がまだ遊んでいても、自分だけ「門限があるから」と帰る日々。

 チャイムが鳴って引き揚げてきたのに「なんでこんなに遅かったの?」と怒られたことも。

 次第に「めんどくさいなぁ」と思うようになった。

 6歳下の妹が生まれて、それまで自分だけに注がれていた愛情を「奪われた」と感じた。

 今思えば、赤ちゃんにつきっきりになるのは当然だし、それまで自分が愛情を独占していたのに。

 でも、「お姉ちゃんなんだからしっかりしなさい」と言われるのが嫌だった。

 小学6年生のころには「私は今、反抗期なんだ」と自覚。

 中学時代は「両親も人間。過度に期待してはダメ」と自分に言い聞かせるようになった。

突然終わった反抗期

 大学生になっても続いていた反抗期が今年1月、突然終わりを迎えた。

 そのことをはっきり自覚した瞬間まで覚えている。

 それ��、母がシャンプーを詰…

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若松真平
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    中川文如
    (朝日新聞スポーツ部次長)
    2024年6月23日16時0分 投稿
    【視点】

    ありがとう、を素直に言えずにいた石松果林さんのその気持ち、わかりすぎます。アラフィフで2人の子を持つ不肖・私。いまだに、我が母の目を見て素直にありがとうと言うのは照れくさいです。そのくせ、我が子たちとのやりとりが素っ気なくツレないものだと、

    …続きを読む