芝野虎丸名人（23）=十段と合わせ二冠=に井山裕太王座（34）=碁聖と合わせ二冠=が挑戦している第48期囲碁名人戦七番勝負（朝日新聞社主催）の第4局が12日午前、大阪府守口市の「ホテル・アゴーラ大阪守口」で始まる。

　前期七番勝負でも最終第7局に至る名勝負を戦った両雄によるシリーズ。芝野が開幕から3連勝しており、本局を制すと無敗で名人初防衛を果たす。過去に七番勝負での無勝敗退は例がない井山は、踏みとどまるための1勝を目指す。

　9月19、20日の第3局の後、中国・杭州アジア大会が開催され、両者は日本代表として団体銅メダルに輝いた。前局から3週間以上の間隔が空いたことがどのように影響するかが注目される。

　対局は2日制で持ち時間各8時間。12日午前9時に始まり、午後5時半以降に打ち掛け。13日午前9時に封じ手を開封して再開し、同日夜までに終局する見込み。朝日新聞デジタルでは2日間の経過をタイムラインで徹底詳報する。

17:30

井山流

　左方から右方へ、双方の石が押したり押されたり、板になって黒白6本延びた「車の後押し合戦」のあと、ついに名人は黒1とハネた。ここから挑戦者はアンニュイな石運びではなく、厳しく形を決めにいく「井山流」を見せる。

　白4から8とぶち込むコウと…