土砂崩れで住宅が被害、3人逃げ遅れの情報 松山城近くの住宅街

川村貴大 神谷毅
【動画】大雨によって松山市で土砂崩れが発生=飯野祐平撮影
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 12日午前4時前、松山市緑町の住宅地で土砂崩れが発生し、木造2階建て住宅1棟に土砂が流れ込んだ。松山市消防局によると、住宅に住む3人と連絡がつかないといい、消防と警察が捜索にあたっている。

 現場は市中心部の山頂にある松山城北側で、マンションや一戸建てがたち並ぶ住宅街。

 市によると、山の斜面が高さ約100㍍、幅約約50㍍にわたって崩れた。住宅1棟のほか、近くのマンションの周辺にも土砂が流れ込んだ。

 松山市には12日午前4時32分に大雨警報と洪水警報が発令されており、市は午前5時、現場を含む清水地区に住む約1万3千世帯、約2万2千人に警戒レベルが最高の「緊急安全確保」を出し、斜面から離れ、命を守る行動を取るよう呼びかけた。合わせて、災害警戒本部を災害対策本部に強化した。

 現場では周辺の道路に茶色い泥水が流れ込んでおり、住民が警察の誘導に従って避難を続け、用意されたマイクロバスなどに乗って公民館に避難した。

 近くに住む女性(73)は「朝、携帯電話の緊急安全確保のアラームで目が覚めた。家の外に出てみたら道路に泥水が流れ込んでいた。こんなの初めてだ」と話した。

 松山地方気象台によると、松山市では10日午前10時の降り始めから12日午前8時までに213㍉の雨が降った。土砂崩れが起きたとみられる直前では、午前3時までの1時間に17.5㍉、4時までの1時間に15.0㍉だった。気象台は「7月の1カ月の平年並みの雨量がこの2日間で降ったことになる」としている。(川村貴大、神谷毅)

【動画】大雨によって松山市で土砂崩れが発生=川村貴大撮影

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