地震で崩落場所近くで再び土砂崩れ 主要県道が通行止めに

能登半島地震

土井良典 上田真由美
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 石川県の能登北部は10日夜から強い雨に見舞われ、能登町天坂の県道6号で土砂崩れが起き、一時通行止めになった。崩落した場所の近くは能登半島地震による土砂崩れでも通行止めになっていた。けが人はいない。迂回(うかい)路があり、近くで集落の孤立はなかった。

 県によると、道路での災害再発は輪島市などで過去にあったとし、パトロールを強化中。地震で地盤が緩んでいるため、雨天時の通行は注意するよう求めている。今後も能登全域で十分な警戒が必要となりそうだ。

 天坂では幅約30メートルで土砂が崩れた。県は重機で作業し、11日夕には片側通行で通れるようになったという。県が天坂近くの柳田地区に設置した雨量計では、10日午後10時からの2時間で50ミリを観測した。10日に現場を通った県議によると、午後10時ごろに道は通行できたという。

 災害発生場所は、能登町と輪島市町野町方面をつなぐ道として使われてきた。土砂崩れ手前の能登町天坂には「通り抜け出来ません」と迂回を促す看板が一時立てられ、手前で引き返す車が相次いだ。

 近くに住む酒屋の女性(69)は週2、3回、この道を通ってスーパーに買い物に行っていたという。「ぐるっと遠回りすれば行けるそうだけど、もうしばらくは行くのをよそうかな」。元日の地震では近所でも土砂崩れで被害を受けた家があった。「大きい雨があると、また土砂崩れがあるのでは、家の裏山から木が倒れてくるのではと怖くなる」と話した。

 町内では近くの鈴ケ嶺(みね)地区の県道でも2カ所(幅約80メートル)で土砂崩れが起き、復旧作業を進めている。(土井良典、上田真由美)

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この記事を書いた人
上田真由美
金沢総局|能登駐在
専門・関心分野
民主主義、人口減少、日記など市井の記録を残す営み
能登半島地震

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