ホケノ山古墳の出土品ずらり 国重文指定記念し橿考研博物館で特別展

清水謙司
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 「日本最古級」と呼ばれたあの古墳を知るチャンスだ。奈良県橿原考古学研究所付属博物館(橿原市)で15日まで開かれているホケノ山古墳(奈良県桜井市)の出土品の特別陳列。数々の出土品が国の重要文化財に指定されるのを記念した。

 ホケノ山古墳は、3世紀中ごろの築造とみられる全長約80メートルの前方後円墳。「石囲い木槨(もっかく)」と呼ばれる特殊な埋葬施設が確認された。

 数々の副葬品も出土した。弥生時代から古墳時代への過渡期に、古墳文化の成立過程や開始年代を示す価値の高い資料。国の文化審議会は今年3月、出土品を一括して国の重要文化財に指定するよう答申した。

 画文帯(がもんたい)神獣鏡、木棺材、素環頭大刀、直刀、銅鏃(ぞく)・鉄鏃、小型丸底土器……。特別陳列では、そんな貴重な出土品を一挙に公開している。

 ヤマト王権最初の大王都であり、邪馬台国の有力候補地とされる纒向(まきむく)遺跡(桜井市)や、卑弥呼の墓との説がある箸墓(はしはか)古墳(同市)の出土品もあわせて展示。「邪馬台国の時代」や「ヤマト王権の始まり」に思いを巡らせることができる。

 13日は列品解説会がある。大人400円など。問い合わせは博物館(0744・24・1185)へ。(清水謙司)

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この記事を書いた人
清水謙司
橿原支局長|歴史、社寺文化財
専門・関心分野
歴史、社寺文化財、文芸、民俗、食文化、人権問題