英スターマー新政権始動、「重要課題は安保」 閣僚の半数を女性に

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ロンドン=藤原学思
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 英総選挙で圧勝した労働党の新政権が5日、始動した。「英国の再建」を掲げるスターマー新首相は6日、初めての会見で「変革のための任務が始まった」と述べた。

 スターマー氏は安全保障を重要課題に挙げ、公約通り、国防費を国内総生産(GDP)比で2.5%以上にすると強調。9日には、北大西洋条約機構首脳会議(NATOサミット)が開かれる米ワシントンに向かうという。

 閣僚もすでに任命されており、外相にはデービッド・ラミー氏(51)、国防相にはジョン・ヒーリー氏(64)が就任。世界の安全保障環境が不安定化するなか、次期米大統領にトランプ氏が就く可能性もにらみ、外交・安保政策を進める。

 スターマー氏は外国首脳ともすでに電話で協議し、バイデン米大統領とは「英米の特別な関係」を確認。ロシアの全面侵攻を受けるウクライナゼレンスキー大統領には「揺るぎない」支援の姿勢を伝えた。日本の岸田文雄首相とは欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分だとして、日英関係の重要性を再確認したという。

 スターマー氏を支える副首相のアンジェラ・レイナー氏(44)は同期の2015年初当選組。16歳で長男を出産し、孫もいる。高等教育は受けておらず、英国の政治家としては異色の経歴の持ち主だ。レイチェル・リーブス氏(45)は女性として英国史上初の財務相に就任した。スターマー氏は5日に22人の閣僚を任命したが、11人が女性だ。

 労働党はこれまでに決まった…

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