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積極性が明暗分けた開幕戦 好機生かした「昨夏準優勝」 高嶋仁の目

2024年7月12日13時00分

朝日新聞DIGITAL

 ■智弁和歌山前監督 高嶋仁の目

 (11日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会1回戦 和歌山北5―1紀北工)

 今大会の開幕戦。ヒットの数は同じでしたが、チャンスを生かした和歌山北に対し、紀北工はあと一本が出ませんでした。走者のいない場面ではしっかりと打てていたのに、得点機になると追い込まれてから、アウトコースを引っ張ろうとして打ち取られるなど、消極的な攻撃に思えました。

 完投した和歌山北の比嘉凰稀投手(3年)はコントロールもよく、緩急をつけた見事な投球。打っても3安打の大活躍でした。開幕戦を勝利し、決勝までいった昨夏のチームからメンバーは大きく替わっていますが、この日は自信を持って試合を進めていたと思います。昨夏の準決勝に先発した比嘉投手ら準優勝メンバーがしっかりチームを引っ張っているのでしょう。

 紀北工の2番手で登板した吉田蓮樹投手(2年)は最初は高めにボールが浮いていましたが、中盤以降落ち着いて丁寧に変化球を投げていました。楽しみな投手です。

 第1試合は朝早いため、なかなか体が動かないケースが多く、私が監督時代は午前4時に起床させ、準備を進めていました。この日は雨のため、午後からの試合になったので、両チームとも十分に動けていました。開会式直後の開幕戦は、体力的にもなかなかしんどいものですが、今大会は開会式と試合は別の日で、通常の第1試合として臨めます。ぜひ、今後もこの形式を続けてほしいと思います。(智弁和歌山・前監督)

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