定位置で続けたエラーを防ぐ「おまじない」 苫小牧工の泉田豪生主将
(11日、第106回全国高校野球選手権南北海道大会1回戦 立命館慶祥11―0苫小牧工)
遊撃手の守備位置につくと、帽子を取り、グラウンドに向かって深々と一礼する。苫小牧工の泉田豪生主将(3年)が、昨夏から始めたお決まりのしぐさだ。毎試合、毎回、必ず、する。
「エラーが多かったので、基本を見直そうと思って」。野球ができることへの感謝と、良いプレーができるようにという願い。「躍動させてくれ」と祈る。一球への集中力が増したのか、エラーは減ったという。
この日の試合、一回、二回と飛んできたゴロを、堅実にさばいた。だが、チームは三回、大量点を失い、その後も流れを取り戻せなかった。「束になって襲いかかる力で、相手がまさっていた」
10年ぶりの南大会出場で、初戦突破はならなかった。「この壁は後輩たちに破ってほしい」。遊撃手の後輩には、あの「おまじない」も引き継ぐつもりだ。(岡田昇)