茂木健一郎「小5でアインシュタイン」「偏差値、MARCHくだらない」「松本人志さんへの批判は…」遠慮なし
脳科学者の茂木健一郎さんにインタビュー。自身の半生を振り返りつつ、SNSで反響を呼んだ「MARCH呼び」の真意も語った。 【写真6枚】遠慮なし・茂木健一郎さんのキュートなインタビュー写真はこちら! *** 「本業はバイオリンです」 バイオリニストの葉加瀬太郎さんに似ているとネット上でいじられていることを踏まえたボケを繰り出す茂木さん。大笑いで今回のインタビューははじまった。 茂木さんは脳科学者だ。「ヒトの意識の起源を解き明かす」ための研究を進めてきた。一方でテレビのコメンテーターやベストセラー作家としての顔も持ち、X(旧ツイッター)のフォロワー130万人以上のインフルエンサーでもある。 茂木さんの研究テーマは「クオリア」。素人には謎すぎる言葉だ。「感覚質」という日本語訳はあるが、わかりにくい。 クオリアは、言語や数式に置き換えにくい主観的な感覚を指す。 たとえば絵画で透明な窓ガラスに使う絵の具は本当に透明ではない。だが、見る人は透明だと受け止め、ガラスの硬い質感をたやすく想像する。 このとき脳が情報を処理しているとすれば、どんな情報をどのように処理しているのか。今のところ誰にもわからない。 ■小学校では道化師 幼い頃の茂木さんの夢は、蝶博士。小学校入学前から蝶が大好きだった。 小学5年生の頃に読んだアインシュタインの伝記にハマったことが、その後の進路を決定づけた。 「この世の真理を解明するには物理学だろうと思いました。当時、自然科学を扱った新書シリーズ『ブルーバックス』を読みあさりました。数学の名著『零の発見』(吉田洋一著/岩波新書)や相対性理論のいい解説書もありましたね」 学問の扉を開いて目を輝かせる茂木少年。 「早熟だったかもしれません。トルストイも小学校高学年で読んでいました」 小学生でトルストイ。クラスでは当然、「浮く」。茂木さんは「学校では道化師になっていました」と振り返る。 「小学校でも中学校でも、勉強ができると思われるのが嫌でした。そこで友達を笑わせようと思ったんですが、どうもツボがずれていたようで、あまりウケませんでした。 新聞の政治川柳の欄を切り抜いてノートに貼っていたんですが、それは友達に笑われました。『なんで政治なんかに興味を持っているんだ?』って」