Microsoft Teams と HoloLens 2 がリモートでリアルな体験を提供 キリンビバレッジと JAL が「おうちで工場見学を楽しもう!! リモート社会科見学」を開催

キリンビバレッジと JAL が「おうちで工場見学を楽しもう!! リモート社会科見学」を開催

新型コロナウイルス (COVID-19) の感染拡大防止の観点から、たくさんの人が集まるイベントは現在その多くが中止・延期・縮小を余儀なくされています。子どもたちが楽しみにしている夏休みには、企業が開催する「工場見学」「職業体験」といったイベントも人気ですが、現在はその多くが開催を休止しています。こうした中、子どもたちに「工場見学」の楽しさ、ワクワク感をバーチャルに体験してもらおうと、キリンビバレッジ株式会社と日本航���株式会社 (JAL) が「おうちで工場見学を楽しもう!! リモート社会科見学」を 6 月 27 日 (土)、28 日 (日) に共同開催。2 日間で合計 1 万人以上の方が参加されました。

なお、日本マイクロソフトはこのイベントに技術協力。コラボレーションツール「Microsoft Teams」と「Microsoft Teamsライブイベント」を活用して参加者に視聴環境と質問機会を提供したほか、最新の Mixed Reality (複合現実) デバイスである「HoloLens 2」を工場の担当者が装着し、参加者はその映像を通じてあたかも現地で工場見学に参加しているかのような臨場感のある体験を楽しみました。

■ 匿名で参加可能、プライバシーを保護
今回の「リモート社会科見学」では、ひとりでも多くのお子さま、ご家族に気軽に参加いただくために、事前登録などは行わず特設サイトからリンクをクリックするだけで Microsoft Teams の配信画面が立ち上がり、気軽に参加できるスタイルをとりました。参加にあたっては、名前を入力するステップがありますが、ここでは「匿名で参加」も可能に。参加者のプライバシーに配慮しながら安心して社会科見学を楽しめる環境を用意しました。

イベント特設サイトでは Microsoft Teams の使い方や質問方法をわかりやすく解説

加えて、Microsoft Teams の画面では主催企業に見学内容に関して気になったことを質問できるよう、チャットを ON にしました。ただし、多くの方が様々な書き込みをされることを想定して、チャット内容は主催者が確認し、不適切な内容ではないと確認したものをチャット画面で共有するという形式をとりました。大変多くの質問が寄せられ、チャット画面からも参加者の関心の高さを伺うことができました。

チャット画面 (画像右端) には参加者から多くの質問が寄せられた

■「午後の紅茶」の生産現場に潜入!

6 月 27 日に開催されたキリンビバレッジのリモート社会科見学では、「午後の紅茶」を生産している「湘南工場」から生中継を実施。ペットボトル 2 万 5000 本分 (500ml 換算) の紅茶を一度に作ることができる「ニーダー」と呼ばれる機械や、ペットボトルを生産する機械、ペットボトルにラベルを貼る機械、完成した商品を検品する機械などを映像や実演を交えて紹介しました。また、見学の合間には Microsoft Teams のチャット機能を活用したクイズなども行われました。

機械のデモンストレーションを撮影し、リアルタイムに参加者に届けた

そして、広い工場を一望できる「工場ストリート」では、より参加者にわかりやすい映像体験を提供するために、「HoloLens 2」を活用。見学を案内している担当者が HoloLens 2 を着用し、画面上に工場ラインの説明を行う生産担当者が登場して詳しく解説を行う形で進行し、参加者は HoloLens 2 を着用した案内担当者の画面を視聴しました。広い工場ではどこで何が行われているのかを理解するにはその場で担当者に説明してもらう必要がありましたが、HoloLens 2 を使うことで案内担当者の視点を共有することが可能になり、より深く説明を理解いただけたようで、好意的なコメントをたくさん頂戴しました。

案内担当者が装着した HoloLens 2 の画面に、説明を行う生産担当者が登場
次の説明に入るために移動してほしいポイン���は、生産担当者が HoloLens 2 に円を描いて表示 (左下の緑の円)

見学の後半では、Microsoft Teams に寄せられた参加者からの質問に答えたり、「午後の紅茶」を美味しく楽しむためのアレンジレシピを紹介したりしたほか、「午後の紅茶」で参加者と出演者が一緒に“リモート乾杯”して盛り上がりました。Microsoft Teams には参加者から質問だけでなく「勉強になった」「リモートで見られるなんて素晴らしい」「初めて知ることがいっぱいで楽しい」といった意見も寄せられ、初めてのリモート社会科見学に大変満足されている様子でした。

■ JAL 最新機種「エアバス A350」の全貌に迫る!

翌 6 月 28 日に開催された日本航空 (JAL) のリモート社会科見学では、羽田空港にある JAL の格納庫からの生中継を実施。JAL の最新機種「エアバス A350」を披露しながら、旅客機の仕組みや安全安心な運航のために働いている整備士の仕事などを紹介しました。また、JAL のリモート社会科見学でも Microsoft Teams を通じて参加者から質問を募集し、現役の整備士が様々な質問に答えていきました。

大きなエアバス A350 の前に案内担当者が立つとチャットも大いに盛り上がった

そして、ここでも HoloLens 2 が活躍します。一般的に格納庫の工場見学では、参加者は立ち入れる場所、通行できるエリアに厳しい制限があり、安全上の理由により旅客機の間近まで近づくことはできません。しかし今回のリモート社会科見学では、整備士が HoloLens 2 を装着し、参加者は整備士の視点を共有。そして、整備士の視点を通じて旅客機の大きなタイヤの秘密に迫るといった、普段は体験できない見学体験を提供しました。

HoloLens 2 を装着した整備士
HoloLens 2 を通じて整備士と案内担当者がやり取りする様子が配信された (電波状況が悪かったため直前に収録した録画を紹介)

また、リモート社会科見学の締めくくりでは、JAL が今回のために用意したスペシャルな映像を放映するというサプライズも。JAL のフライトシミュレーターを使って現役パイロットが成田空港発・羽田空港行の「リモート社会科見学特別フライト」を行う内容で、子どもから航空ファンの大人たちまで大興奮の内容となりました。

■ “場所” の制約を超えていく、リモート社会科見学の可能性

今回開催されたリモート社会科見学では、従来の社会科見学では見ることのできない視点で工場の隅々を見学できたり、HoloLens 2 を通じてプロフェッショナルの視点を共有できたりなど���リモートだからこそ実現できたリッチな体験が参加者を楽しませていました。

加えて、普段は工場見学を実施している場所に足を運ぶのが困難な遠隔地の方や、遠く離れた海外の方も数多く参加されていたことで、距離の制約を超えて企業活動を多くの方に知っていただく手段として、リモート社会科見学の様々な可能性を体験できる機会となりました。

なお今回のリモート社会科見学開催は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため工場見学を休止されている両社が、このような時だからこそ「今できること」を模索されていたこと、また、異業種連携によるミレニアル世代の働き方改革推進コミュニティ「MINDS」でご一緒しているご縁もあり、実現しました。

HoloLens 2 を活用したライブ映像を工場や格納庫から配信するという取り組みは、日本マイクロソフトとしても初めてでしたが、海外を含む遠隔地からでも気軽に参加いただけたり、現地では見学できない場所までご覧いただけたりなど、新しいスタイルの社会科見学の実現に貢献することができ、大変うれしく思っています。今後も日本マイクロソフトでは、最新テクノロジを駆使してこれまでに無い新しい体験をご提供していきます。

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